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メディア進化論 プロローグ 【講演1】 |
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■CATV・IPTVの現状 |
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| CATV業界は、1990年代後半から光ファイバー網の建設を進め、2002年頃には放送およびブロードバンド網の整備が終わりました。そのネットワーク上でまず展開されたのがビデオ・オン・デマンド(VOD)サービスでした。コムキャストのVOD番組数は2007年で1万番組以上にも達し、年間総視聴数は60億回を超えています。 第二の波はハイディフィニッション(HD:高精細テレビ)番組です。現在米国もHDブームで、コムキャストは180チャネルくらい、2008年には1,000チャネル以上に増えるでしょう。 固定電話は昔、通信事業の花形でしたが、今や、単体サービス時代はそろそろ終わりを迎えます。TIA(Telecommunication Industry Association)の調査レポートによると、2011年には家庭向け固定電話の8割が抱き合わせ販売になると予想しています。 米CATV業界では、トリプル・プレー(放送、インターネット、電話の抱き合わせ販売)が当たり前になっていますが、これも第2世代に入り“機能競争”が始まりました。 例えば、コムキャストでは、ホームページで自分の電子メールと留守番電話の履歴が同時に管理できます。HDにつづくブームとしてCATV会社が狙っているのはゲームです。CATVにゲーム・チャネルがあり、オンライン・ゲームが楽しめます。 CATV業界の動向として、プラットフォームをオープン化が進んでいます。昔OCAP(Open Cable Application Platform)と呼ばれていましたが、今はTru2Wayと名前が変わったスタンダードに準拠してテレビやDVRを作れば、セットトップボックス(STB)が不要になります。また同規格に準拠すれば、双方向広告や双方向番組が制作できます。現在、番組ガイドや双方向天気予報などの番組開発が進んでいます。 更にその先に待っているのはインターネットとのシームレス化です。インターネットと戦うためにCATVもIPTVも必死に差別化を考えていますが、囲い込みはしないでネットとのシームレス化に向かっています。 VODは無料、有料ありますが、VOD単体で儲けるのは難しくなってきました。ではどうやって儲けるかというと、VODの中にコマーシャルを入れ広告枠を拡大する方法です。今開発競争の焦点は、普通のTV番組のようにVODを15分くらい流したところで最新のコマーシャルを挿入するシステムづくりです。しかも、その視聴者の地域や好みにあわせたコマーシャルを入れる。そういう広告モデルを目指しています。 |
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■CATVとIPTVの次期サービス |
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| 米国では、放送事業もプラットフォームを公開し、オープン化する方向にあります。サービスは放送事業者が考えて、視聴者に押しつける時代じゃなくなってきている。インターネットがこのモデルで急成長したわけですが、プラットフォームを公開(オープン化)し、コンテンツ・プロバイダーやデバイス開発者、ユーザ自身が自分達のニーズに合わせてサービス開発できるようにしていく。 オープン化は、将来のモバイル・サービスに欠かせません。いま研究されているのは、ホームネットワークの中で、サービスを中断させずにデバイスを切り替える機能。リビングで見ていたTVを子供にチャンネルを譲る際、ポーズをかけるとそのタイムスタンプを記憶して、PCでその番組にアクセスすると中断したところから配信してくれる。ものすごい勢いでこういうサービスの開発が進んでいます。 電話との統合も変わってきます。 ホームネットワーク内にフェムトセルという宅内小型基地局が入ってきて、携帯電話は家の中でも使えるようになり、固定電話が不要になります。フェムトセルは端末のプレゼンス(所在)を常に管理しています。たとえば、携帯電話が切れている場合には、携帯メールの着信をTV画面上にポップアップしたりする知的な経路制御「フォローミーサービス」と言いますが、これが後2年くらいすれば始まると思います。 これまでのホームネットワークは、パソコン陣営がホーム・パソコンで主導権を狙う一方、CATV/IPTV事業者はSTBで覇権を取ろうとしてきました。また、家電業界は、両者の間で方針を決めかねていたわけです。今回、テレビ市場の6割を握るCATV業界がプラットフォームを開放したことで、パソコン業界も家電業界も同プラットフォームに準拠する方向が見えてきた。これで、ホームネットワークを取り囲む3者の足並みがそろいそうです。 |
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