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効果的な苦情・クレーム対応 |
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1、 今、苦情・クレームは増えている |
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| どこの企業もCS(カスタマーサティスファクション)、顧客満足を打ち出しているが苦情・クレームは一向に減る様子がない。それどころか、切れる顧客が増えた、とニュースを賑わしている。なぜ、苦情・クレームは増えているのか?根本を絶たなければいくら苦情・クレーム対応スキルを挙げても意味がない。苦情・クレームが増加している原因は一言で言えば、「顧客の期待に応えていない」ということである。 顧客の期待は高まっているのに、一向に変わらないサービスに対する警鐘であろう。一番の問題はサービスを固定化している企業や担当者であろう。「ディズニーの7つの法則」「真実の瞬間」など、サービスの意識を変えて成功している企業があり、書物も出回っているのに変化しないのである。この本を読んだ顧客は本で得た知識と現実のギャップにがっかりするのである。ディズニーランド(アメリカ)では「ディズニーランドに来るまでに顧客が接点を持ったすべてのサービスがライバル」と言っているが、日本では業種ごとにサービスレベルが違うのが現状である。顧客はホテルとコンビニの対応を比較するし、スチュワーデスとタクシー乗務員の対応を比較するが、「一緒にされても・・」というのが本音ではないだろうか?これでは苦情・クレームは減少しない。 |
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2、 苦情・クレームにしない対応 |
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| @ 顧客の自尊心を大切にする 「顧客の立場に立って」という言葉もよく聞く。たいていの人は「私がお客だったら」とか「たいていのお客さまは」と考えるがこれは間違いである。「このお客さま」はどうなのかを考え、このお客さまの自尊心を大切にすることが必要である。「センスがよいですね」と言ったほうがいいのか「お似合いですね」と言ったほうがいいのか、相手によって違うのである。自分が言われて嬉しいことを言って、受け入れられないと顧客が悪いことになる傾向はないだろうか。「このお客さま」に喜んでいただくには、と考えることが必要である。 |
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| A 共感的に聴き、反応する 顧客の気持ちにどれだけ反応できるか、である。「どうしようかなぁ」と迷っている顧客に「どちらもいいので迷いますよね」と言えるか。それとも「お客さまが決めることですから」とか「どちらになさいますか?」と対応すると「このお客さま」に感情を理解していないことになる。そのためには「うなずく、相槌をうつ、相手の言葉を繰り返す、相手の言葉の背景にある感情に反応する」ことが重要である。 |
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| B 顧客と共に最適な方法を検討する サービス自体の客観的なメリット、デメリットを一番理解しているのはサービス提供者である。しかし、一般的にはデメリットであっても、ある顧客にはメリットになり、逆に一般的にはメリットがあっても、ある顧客にはデメリットとなる場合がある。客観的なメリット、デメリットと顧客にとってのメリット、デメリットを一緒に検討することが重要である。「こちらのほうが早く行けます」とメリットを伝えても、早すぎるのでゆっくり行きたい顧客にはサービスとならないのである。親切に商品説明をしたつもりでも、内容をよく知っている顧客にとっては大きなお世話、ということになる。サービス提供はあくまで事実情報を提供し、どちらが「この顧客」にとってメリットとなるかは一緒に検討する必要がある。 |
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3、 苦情とクレームの違い |
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| そうは言っても思わぬところで苦情やクレームになることもある。「この顧客」の期待に応えられなかった場合もある。また、顧客も心理的ニーズと実質的ニーズを持っているため、どちらをより強く期待しているかが人によって違うのである。「安いものが早く手に入ればOK」という顧客と「対応が親切でなければダメ」という顧客もいる。そのサービスの本質を期待するのが実質的にニーズであり、感じよさを期待するのが心理的ニーズである。この実質的ニーズに応えられない場合は「クレーム」になり、心理的ニーズに応えられないと「苦情」になる。欲しい商品がないと「いつ手に入るのか、いつもあるはずではないか?」というのはクレームで、「ありませんとは何事か!もっと説明のしかたがあるだろう!」というのは苦情である。クレームは何らかの形で顧客の要求に応えるための対応策が重要であり、苦情には傷ついた顧客の心情をフォローするため、謝ることが重要である。 |
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4、 苦情・クレーム対応のコツ |
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| クレームにしても冷静に「頼んだものと違う商品でした」と申し出る顧客は少なく、「どうしてくれるんだ、頼んだものと違うものが入っていた!」と感情も一緒にぶつけてくる顧客のほうが多いのが実情であろう。 苦情であれ、クレームであれ、たいていの顧客は「前にもお宅で買い物をした」とか「いつもこの商品を愛用していたのに」など「私は顧客」であることを強調する傾向が強い。この場合、顧客の自尊心を大切にし、「いつもありがとうございます」「ご利用ありがとうございます」と反応できると苦情・クレームの第一歩は成功である。「あーそうですか」と聞き流し、顧客をさらに怒らせる対応を見かけることが多い。 また、怒りや文句は人に聞いてもらいたいものである。顧客の怒りをきちんと聴く、つまり「共感的に聴き反応する」ことが必要である。いざ苦情やクレームとなると「聴く」より「訊く」「聞く」ことが多いのではないだろうか?苦情・クレームとわかったとたん、「いつのことですか?」「担当者はわかりますか?」など質問攻めにして、顧客の話を全く聴かない応対者もよく見かける。 特に対応策を期待するクレームでは「顧客の期待」と「会社の規定」の狭間で悩む担当者も多いのではないだろうか。顧客の期待に「それはできません」「ルールになっているので」とさらにクレームを大きくする担当者も見かける。「私どもでは代金をお返しする、あるいは2,3日お待ちいただければ他の商品をお送りすることが出来ますが・・」とこちらの出来る対応策を伝え、顧客に選択してもらうことが重要であろう。これが「顧客と共に最適案を検討する」ことである。 |
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5、苦情・クレーム対応時の禁句 |
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| 苦情・クレーム対応者が無意識に口にすることばで苦情・クレームに油を注ぐ結果になりやすい言い回しを紹介しよう。 * そのようなことのないよう、十分指導しているつもりですが・・・ |
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| * 今後、そのようなことの2度とないよう十分、指導徹底いたします。 これも言葉の後に「だから今回は勘弁して」という気持ちを伝える。相手の気持ちを理解するより、こちらの気持ちをわかってくれと言っているようなものなので怒っている顧客の気持ちを逆なですることになりかねない。「今後はお客さまのお問い合わせをメモし、その日のうちにお返事差し上げるよう、事務手続きを変更し、明日の朝礼で全員に徹底いたします」など「何を、いつ、どうやって」を具体的に伝えたい。 |
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| * 相手が悪いという言い方をしない。 「事前に一言おっしゃっていただければ・・」「予約確認表に目を通していただいていれば・・」「説明書にも書いてありましたが・・」どの言い方も「顧客が悪い」という言い方である。気がつかないうちに言っている場合が多いようである。 |
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| * こちらの言い訳をしない 「普段ならそのようなことはないのですが・・」「いつもはきちんと確認しているのですが・・」「その日は雨でしたので・・」「たまたまお客さまからの問い合わせが重なってしまって・・」どれも言い訳である。 言い訳をされると人はあきらめるか、さらに怒るかどちらかであろう。 以上の4点は気がつかないうちに口をついて出ている言葉ではないだろうか。この言い方をなくすだけで苦情・クレーム対応は格段に上達すると思われる。最近では「言い方」で問題を大きくしたり、何気なく言った言葉が人を傷つけ問題視されていることが多いようである。苦情・クレームを言う顧客が「わがまま」なのではなく、顧客の期待に応えていないからこそ苦情・クレームが起こることを十分理解し、「顧客の声」を今後のサービス改善のチャンスと捉える意識の醸成が重要であろう。社内から「苦情・クレーム」という言葉そのものをなくし、「お客さまの声」「お客さまのご意見」と言い方を変更して、社員への意識付けを行っている企業も増加しつつある。 |
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| 執筆協力:株式会社マネジメントサービスセンター 常務取締役 中森 三和子 | |